飛沫感染とは
直径5μm以上の(ウイルスや細菌がせきやくしゃみなどの)粒子が、細かい唾液や気道分泌物(いわゆる水分)につつまれて空気中に飛びだし、(ウイルスは外側に水分をまとって重いため)その重みですぐに落下し、1〜2メートルほどの範囲内で人に感染させることです。
空気感染とは
直径5μm以下の粒子が空気中に飛び出し、1メートル以上を超えて人に感染させることです。
空気感染と飛沫感染は 『しぶき(飛沫)に含まれる病原体によって引き起こされる感染症』 というところは同じですので、どちらも同じような感染の仕方に思えるかもしれません。
しかし、空気感染の方が範囲が広いため、たまたま通りかかった人にも感染してしまうこともあります。
飛沫感染、空気感染するものの代表的な感染症といえば
空気感染・・・はしか、水ぼうそう、結核 など
飛沫感染・・・インフルエンザ、風疹、おたふくかぜ など
数年前から登場した、『新型コロナウイルス感染症』の感染経路は、“飛沫感染” や “接触感染” といわれていますが、変異株のオミクロン株は “空気感染する” ともいわれています。
空気感染では、飛沫核(空気中を漂っている粒子)は水分がなく軽いため、長時間空気中を浮遊することができて、遠くまで飛散する可能性があり、それを吸い込むことで感染してしまいます。
はしかや水ぼうそう、結核などの感染力が強いのはこれによるものです。
「病院でちょっとすれ違っただけで水ぼうそうが移った!」なんていうお話も小さいお子様をお持ちのお母様からよくお聞きします。
これに対して、飛沫感染は半径2m以内にいる人にのみ感染を拡げる可能性を持つため、咳やくしゃみをしている人でもマスクをしていることでかなり防げるリスクが高くなります。
より多くの人に感染させてしまうリスクは、空気感染の方がはるかに高いと言えますね。
感染を防止するには、マスクの着用はもちろん、人と人との距離をあけることも大事です。
家に帰ったら、手洗い、うがいなど基本的な防止策も忘れずにしましょう。